渋谷の女子大生でオタク

渋谷育ちの限界オタク女子大生。出没地域は新宿、池袋、銀座あたり。

映画「パラサイト」における日本要素について考える〜ジェシカソングとか李舜臣とか〜


こんばんは、サンカヨウです。


本日、金曜ロードショーポン・ジュノ監督の

「パラサイト 半地下の家族」

が地上波初放送されるということで、やったー!楽しみです。

 

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2020年、パラサイトはアジア初アカデミー賞作品賞を受賞した作品です。アカデミーにはふさわしくないんじゃないかとか、過大評価とか言われていますが、私は受賞は妥当だと考えております。社会問題、アイロニー、大量に含まれています。


前の記事でも触れていますが、2020年で見た映画で一番面白かったのが「パラサイト」でした(そもそも大して映画見てないけど)。最初から最後までジェットコースターに乗っているような感覚の映画は初めてでした。

 

本日放送されるのはオリジナル吹き替え版、ギヴ役は神木隆之介さんで、ほーん合いそう〜と思っていましたが、ダヘ役が早見沙織さんでびっくりしました。ウルトラ流行中・鬼滅の刃の胡蝶しのぶ役の方です。ダソン役も、現しんちゃん役の小林由美子さんなの、合っていますよね〜


また、父親のギテクが山路和弘さん(龍が如くの伊達さんとか)、ドンイクが東地宏樹さんでうおお…ダンディな声優さん揃えた!!という感じで素晴らしいキャスティングだと思います。山路さんは劇場版と同じキャスティングですね。ドンイクの声が良いというのは韓国でも話題のようなので笑(ようつべのコメ欄で韓国の方が言っていました)東地さんはぴったりですね!お2人とも吹き替えでも活躍されていますね。録画必須!

 

地上波初放送ということでパラサイトを劇場で見ていて気になった日本の要素について感じたことを記事にしようと思いました。

あの人のあの行動は実は韓国の儒教社会を皮肉っているだとか、この描写が格差の比喩になっているだとか、出てくる絵は伏線だとか、その辺の考察は仕組んでることが非常に多い映画ゆえそこらでされているので、個人的に気になった日本描写にしぼってみました。ちなみに時計回りは韓国では有名らしいです。童貞がよくやるやつ?みたい。

 

ぶっちゃけ思いつきで書いている記事なので、大した知見は得られないと思います。お時間がある方は読んでください。


ネタバレというネタバレはしておりませんが、内容を完全に隠している訳では無いので嫌な人は読まないで下さい。
また、私は普通に韓国の文化など好きな人間です。

 

ところで

「パラサイト 半地下の家族」
原題は「기생충(キセンチュン)」意味→寄生虫

らしく、日本語と読みほぼ一緒やん!と思いました。

あと、日本には半地下とかないからなーっていう人いるけど、私の知り合い普通に半地下で山手線のクソうるさい物件に住んでましたけどね…まあすぐ引っ越してましたが

 


・「李舜臣の鶴翼の計」シーンは反日か?


お金持ちパク家の奥さん・ヨンギョは、劇中のあるシーンで「李舜臣の鶴翼の陣で日本軍を囲む…」と発言するシーンがあります。

 

追記:金ローで「日本軍」の部分は訳されてなかった!!流石に批判来そうでしたもんね笑

 

日本の歴史を学んだ人なら知っているとは思いますが、李舜臣豊臣秀吉率いる水軍を退けたことで有名な歴史人物です。
韓国では豊臣秀吉もかなり知名度があるというのは聞いたことがあるので、当然李舜臣は韓国内で偉人でしょう。

 

インターネットで「李舜臣  パラサイト」でサーチすると、この李舜臣という単語に反応し、反日要素を感じたという人がやはり見受けられました。


しかし、韓国の感覚的には日本人が「元寇に勝った日本の武士団すごい!」と言ってるようなものと同じだと思うので、「反日」という感覚もないのではないでしょうか。
ヨンギョの発言は、単に敵をやっつける!程度にしか認識していないように思えるのです。

 

 

しかし。ここで李舜臣が出てきたのは監督の思惑があったのではないかと考えています。

 

 

・劇中に垣間見える日本要素

 

李舜臣の鶴翼の計」のシーンのあと、カタカナの書かれたダンボールが映っているシーンがあります。

 

このシーンで、お金持ちのパク家は日本製の電化製品を使用していることを表現していると私は思いました。違ったらごめんなさい。

 

また、半地下家族がお金を持ち始め、生活水準が上がったら飲むのがサッポロビールになっていたり。ヨンギョがペットに日本製のカニカマをあげようとしたり。ペット用だけど(笑)

 

わざわざ韓国の映画でチラチラ日本製のものを出してくるのはある種の皮肉を込めた描写だと思います。


反日が文化な国で、それでも日本製を使う…

不買運動なども過熱していた昨今は、どうなんでしょうね。

 

 

ジェシカソング=「独島は我が領土」?

 

 

作中でギジョン(ジェシカ)がパク家に潜入する際、自分たちの嘘のスペックを暗記するために、歌います。    

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これはギジョン役のパク・ソダムがジェシカソングを再現した映像。かわいい


'Jessica Jingle’ of S. Korean dark comedy-thriller film ‘Parasite’ captivated fans in North America!

 

 

これはジェシカソング(ジェシカジングル)と言われており、2021年1月現在約250万再生と、その人気ぶりが伺えます。

理知的な女性で私もかなり好きなキャラクターですし、メロディに乗せて暗唱するこのシーンはとてもキャッチーで印象に残ります。

この動画、中毒性があって私も好きです。

 

 

 

ところが、

映画「パラサイト」に登場していた反日教育の傷痕 韓国が「独島は我らが領土」替え歌で大盛り上がりする理由とは? | 文春オンライン

 

 

文大統領が記者団の前で「“ジェシカソング”(”独島は我らが領土” の替え歌)、あのメロディと歌詞は誰が決めたんですか?」とたずねたところ、それを歌った女優パク・ソダムが「監督が…」と返答。するとポン監督が「日本の観客もあれを歌うらしいですね」と発言し、会場は笑いに包まれた。

 

そう、ジェシカソングは「独島は我が領土」の替え歌でした!!

このニュースは日本でも掲示板等で取り上げられ、当たり前ですが普通に燃えていた印象があります。監督の発言も日本人にとっては不快だと思います。私は「まあいつもの韓国だな…」と思いました。がっつり左の文大統領の前というのもありますし。

 

 

知らない人がいるかもしれませんので説明すると、「独島」とは竹島の韓国での呼び方です。

日本韓国間では竹島の領土の権利をお互いに主張しており、韓国では「独島は我が領土」という韓国の権利を主張した曲は老若男女が歌えるほど有名な曲のようです。

 

私はジェシカソングはオリジナルのメロディだと思っていたため、この曲が採用されていたのを知って驚きました。

「独島は我が領土」という曲自体はTVでもよく報道されているため知っていましたが、ジェシカソングがそのメロディを採用しているのは気が付きませんでした。

率直に「マジか!ポン・ジュノやってんねぇ!」というような気持ちになりました。(どんな気持ち?)

 

 

しかし、この記事の内容についてもインターネッツでは意見が割れています。面白いですね。

 

①独島は我が領土みたいな愛国ソングを採用した上に日本人を笑うポン・ジュノ反日

VS

②わざわざ替え歌に独島は我が領土をナチュラルに選んでしまう反日主義な韓国人を皮肉っているのでは?

 

難しい問題です。

ネット上では①の方が普通に優勢ですが、私としては②の可能性も割とあるのではと思っています。最近掲示板で②の意見も割と見られるような気もします。

 

というかそもそも、韓国内で「独島は我が領土」有名すぎて歌われまくっているのでほぼ童謡みたいな扱いとTVで見たこともありますし、作中のジェシカもそもそも愛国ソングとか考えずに替え歌してそうですよね。

 

 

第③の意見として、ただ単に「韓国人あるある」をやりたかっただけ…「韓国人なら誰でも歌える歌」ということで採用したというもの。

 

これは割と近いんじゃないかなとは思いつつ、文春の記事を読む限りこの曲を採用した監督の意図は感じます。

「独島は我が領土」を採用したのは監督の指示のようですし。

 

まあ何だかんだ日本に結構来てインタビュー受けてくれますし、是枝監督と仲良かったり、すごい反日だったらここまで日本で丁寧な対応はしてくれないんじゃないかなと思うので、そこまで反日ではないかな、とは思っています。

というかそもそも韓国での反日が日常過ぎて、記事の発言は反日だとも思ってなさそうな、、

 

 

この辺のニュアンスは、普通に韓国人に聞いた方が分かるだろうな。

 

 

・韓国内では親日監督と叩かれることもある

 

ポン・ジュノ監督は韓国内で親日だと叩かれているというのはたまに耳にします。

 

是枝裕和監督の「万引き家族」では、「こんなファンタジー貧困家族を日本の貧困層の代表みたいな感じで世界に発表するな!」という意見があったのを覚えています(首相とのあれこれもありましたけどね!)。「パラサイト」公開時、韓国で同じような意見があったの正直想像に難くないです。

 

 

「やっぱ日本と韓国って割と似てるところあるよな…」

と思うサンカヨウでした。

 

 

 

記事のラストに、パラサイトのオープニング曲置いときます。

この曲、綺麗で大好きです。

 

 


시작 Opening

 

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